犬連れで宿泊旅行へ行くなら、犬を車内で自由にさせず、クレートや犬用シートベルトなどで安全を確保して移動します。出発前に車酔い、トイレ、休憩場所、宿泊先の受け入れ条件を確認し、走行中はこまめに休憩を取りましょう。
犬を車に乗せるときはクレートかシートベルトを使う
犬は後部座席などに固定したクレートへ入れるか、犬用のシートベルトでハーネスと座席をつないで移動させます。車内を自由に歩かせると、運転の妨げになったり、急ブレーキの際に犬が車内に投げ出されたりするおそれがあります。
犬用シートベルトを使う場合は、首輪ではなく、体を支えられるハーネスに接続します。リードをそのまま車内の金具につなぐのではなく、製品の説明書に従って、犬の体格と車種に合うものを選んでください。
- 小型犬やクレートに慣れている犬:固定したクレート
- クレートが苦手な犬:後部座席で犬用シートベルトとハーネス
- 大型犬:車内に固定できる大きさのクレートや、犬用の車載スペース
助手席はエアバッグの影響を受けるため、犬の乗車場所としては避けたほうが安全です。クレートや犬用シートベルトを使っていても、急ブレーキや急発進を避け、犬に負担をかけない運転を心がけます。
出発前に準備するもの
旅行当日に慌てないよう、犬が普段使っている用品を中心に準備します。宿泊先で必要なものは施設によって違うため、予約時に持ち物や利用条件も確認してください。
- クレート、キャリーケース、または犬用シートベルト
- ハーネス、リード、予備のリード
- 飲み水、水入れ、普段のフードとおやつ
- トイレシート、うんち袋、消臭袋
- タオル、ウェットティッシュ、掃除用品
- 迷子札や連絡先を確認できるもの
- 常用している薬、健康記録、必要な証明書
- 普段使っている毛布やベッド
フードは旅行先で急に変えず、普段食べているものを必要量より少し多めに用意します。水も、飲み慣れているものを持参すると環境の変化による負担を抑えやすくなります。
犬が車酔いしやすい場合の移動方法
車酔いをしやすい犬は、出発直前に食べさせすぎないことが大切です。ただし、食事を抜くか、薬を使うかは犬の年齢や健康状態によって異なるため、心配な場合は事前に獣医師へ相談してください。
旅行前に、短時間のドライブから少しずつ車に慣らしておくと、長距離移動の練習になります。初めて長く乗せる日に、いきなり宿泊旅行へ出発するのは避けたほうがよいでしょう。
次のような様子が見られたら、犬の状態を確認して安全な場所で休憩します。
- よだれが増える
- 落ち着かず、頻繁に動く
- あくびや吐き気が見られる
- 嘔吐する
- 呼吸が荒くなる、ぐったりする
嘔吐やぐったりした状態が続く場合は、旅行を続ける前に動物病院へ相談してください。
長距離移動ではこまめに休憩する
長時間の移動では、サービスエリアや道の駅など、犬を連れて安全に休める場所を事前に調べます。休憩のたびに犬を外へ出す場合は、必ずリードをつけ、車の出入り口付近や駐車場で逃げないよう注意します。
- 安全な場所に駐車し、先にリードやハーネスを装着する。
- 周囲の車や人の動きを確認してから、犬を車外へ出す。
- 排せつや短い散歩をさせ、水を飲ませる。
- 犬の呼吸、歩き方、元気の有無を確認する。
- 車内が適温になっていることを確認してから、再び乗せる。
休憩の間隔は犬の年齢、体調、気温、移動時間によって変わります。犬が落ち着かない、排せつをしたそうにする、暑そうにするなどの様子を見ながら、無理のない間隔で休憩してください。
犬を車内に残して離れない
犬を車内に残したまま、買い物や食事へ行くのは避けてください。外気温がそれほど高くない日でも、車内の温度が上がることがあります。窓を少し開けるだけでは、犬の安全を十分に確保できません。
休憩や食事の際は、犬を同伴できる場所を選ぶか、同伴可能な施設を事前に確認します。車内で待たせる必要がある計画なら、行程自体を見直しましょう。
宿泊先までに確認すること
犬を受け入れている宿泊施設でも、すべての部屋や設備を同じように使えるとは限りません。予約前に、次の条件を宿泊施設へ確認します。
- 犬の大きさ、頭数、犬種による利用条件
- 宿泊できる部屋の種類
- 客室以外で犬が入れる場所
- 追加料金や預かり金の有無
- 食事会場や大浴場へ犬を連れて行けるか
- クレート使用、予防接種証明書などの必要条件
- 館内や客室でのトイレ、留守番、鳴き声に関する規則
- 駐車場から客室までの移動方法
宿泊施設の条件は施設ごとに異なります。「ペット可」と書かれていても、犬のサイズや利用できる場所に制限がある場合があるため、予約完了前に具体的な条件を確認してください。
宿泊先に着いたあとの車からの降ろし方
宿泊先に到着したら、駐車場でドアを開ける前に犬へリードやハーネスを装着します。車のドアを開けた瞬間に飛び出す犬もいるため、犬を押さえる人と荷物を運ぶ人を分けると安全です。
- 駐車後、犬がいるドアを開ける前にリードを装着する。
- 犬を先に安全な場所へ移動させ、駐車場から離す。
- 荷物を運び入れ、犬が落ち着ける場所を作る。
- 客室内のトイレや水飲み場を案内する。
- 犬が興奮している場合は、すぐに館内を歩き回らせず休ませる。
初めての場所では、犬が環境の変化で落ち着かなくなることがあります。普段使っている毛布やベッドを置き、食事や散歩の時間もできるだけ普段の生活に近づけると、過ごし方を整えやすくなります。
犬連れの車移動で避けたいこと
- 犬を運転席や助手席で抱く
- 犬を車内で自由に歩かせる
- 走行中に窓から顔を出させる
- 休憩時にリードをつけずに外へ出す
- 犬を車内に残して長時間離れる
- 普段と違うフードを急に与える
- 犬の体調が悪いのに旅行を続ける
特に、窓を開けて犬が顔を出す状態は、飛び出しや異物によるけがにつながるおそれがあります。換気が必要な場合も、犬を固定したうえで安全な範囲にとどめてください。
出発前に確認するチェックリスト
出発直前は、次の項目を確認すると忘れ物や無理な移動を防ぎやすくなります。
- 犬を固定するクレートやシートベルトが準備できている
- 犬が車に乗ることに慣れている
- 宿泊先の犬の受け入れ条件を確認している
- 移動経路と休憩場所を調べている
- 水、フード、排せつ用品、リードを用意している
- 犬の体調に問題がない
- 暑さや寒さに対する車内環境を調整できる
- 緊急時に受診できる動物病院を移動先周辺で確認している
犬連れの宿泊旅行では、犬を固定して乗せること、車内に残して離れないこと、体調を見ながら休憩することが基本です。まずは宿泊先の利用条件と移動経路を確認し、犬が無理なく過ごせる行程に調整しましょう。







